新築の際の耐震の考え方

当社は建築士事務所登録をしていますので、一般住宅の設計施工をすることができます。

今年の10月に設計事務所登録の更新時期となっており、現在更新手続きを行っております。

表題に記載した内容について少し施工例を挙げて説明していきたいと思います。

まずは平面プランをX軸(左1/4・真ん中・右1/4)とY軸(上1/4・真ん中・下1/4)に分けて面積を算定します。

もちろん全体の床面積等もこの後使うので計算します。

この面積を算定する理由としまして、必要壁量算定に必要となるからです。

続きましてX軸・Y軸の外壁面の見附面積を算定します。

この面積を算定する理由としまして、風圧計算に必要となるからです。

1階の計算する場合は、1階の床高さより1350mmより上の面積を算定します。(2階の場合は2階の床高さより1350mmより上の面積を算定します。)

床面積や見附面積を算定したら、耐力壁の配置をしていきます。

耐力壁の種類としまして、筋交い(片筋交い・両筋交い)や構造合板等の耐力面材・木下地のコマ返し等で壁倍率が変動します。

今回は筋交い(片筋交い:2.0倍・両筋交い:4.0倍)とコマ返し(0.5倍)で考えていきます。

筋交い・コマ返し共に910mm以上の物を計算します。

理想の配置として、四隅は筋交いを入れ1・2階共同じ位置に入れれることが理想です。

バランスの良い配置をすることが大切です。

柱の小径検査((柱の計/横架材間の距離)≧施行令で定められた数値)や柱の有効細長比((座屈長さ/断面の最小二次立半径)≦施行令で定められた数値(150))等も計算します。

上記で計算した内容を表にしたものとなります。

今回の事例は屋根は瓦として計算してあります。

1/4・真ん中・1/4のいずれもがクリアしているかの確認を行います。

又、風圧・地震力の大きい方の必要壁量にもクリアしているかの確認も行います。

この項目がすべてクリアしていれば問題ありません。

この事例は2階のX軸は少し配置が難しく比率が0.55(0.5以下は不適合)となってしまったことと、1階のX軸と2階X軸の必要壁量がギリギリとなってしまいましたが、そのほかは特に問題なく計画できました。

壁倍率の上限は5.0なのですが、リフォーム等でも使える壁倍率をあげる方法としまして、少し紹介したいと思います。

既存外壁をやり替える場合で使えるものとして、吉野石膏さんのタイガーEXハイパーという耐力面材です。

この商品は壁倍率を上げることもでき、尚且つ防火性能も有し、断熱性能も期待できるといった商品となります。

使用部位によって壁倍率に変動がありますが。おおよそ2.5の数値で計算できます。

この商品は通気層を設けるといった外壁の場合に効果が発揮しますので、外壁をサイディング又はカラーGL鋼板で考えている場合の採用が良いと思います。

外壁をやり替えるときに一考頂ければ思います。

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